魔々勇々 27話 「あなたは強くて優しい子」感想考察

魔々勇々

ハロハロ

ついに登場したハロハロ。
私は2話の「僕は勇者で良かった」でハロハロに惚れていたので、エヴァンと同じくらい彼の登場を待ち遠しくしていた。
彼の紡ぐ言葉一つ一つが穏やかで、優しくて、カッコいい。

登場はしたが、彼の目はまだ描かれてない。
コマ割りで隠すの斬新すぎる。
けど、多分コルレオにはハロハロの目は見えてるんじゃないかな?
隠してあると言っても、コマが変形してあって、あくまでコマの中に描かれてないだけ。
コマの外にあるものは、読者には見えなくても、作中のキャラには見えてるはず。
もちろん、ハロハロは今は魂だけ?の存在だったり、精神空間という不確かな場所だったりするから、コルレオにも見えてないことはあり得る。ただ、なぜ目だけ?とはなる。
何はともあれ、このコマ割りの凄いところは、見えないハロハロの目を意識せずにはいられないところだと思う。見えないのに目が合ってる感覚になる。
今回のこの表現に関してはアニメでは不可能だろ。今までもユニークな表現はあったが、演出上のものでしかなく、今回の表現にはハロハロの目を隠すという役割が伴っている。例えばエンドを圧縮したシーンのコマ割りはエンドが立方体の形に小さくなっていくアニメーションを描けばいいが、コマというものが存在しないアニメではハロハロの目を隠す術がない。どうするんだろうか?

ハーたんマーたん
ハロハロとマママがこんなふうにラブラブだったのは意外だった笑。
ハーたんマーたんで呼び合ってて「どうして君はそんなに僕を止めてくれるんだい?」(2話)は確かに意地悪いな笑。

「奇々改戒」
めちゃくちゃ強くないか。
「物体 事象 認知を消失・改変する事ができる」って、何でもできそう。
何でもできそうすぎてあんま具体的に考えられない。
正直能力の説明が抽象的でよくわからない部分もある。
けど、何にせよぶっ壊れの能力ではある。
母なる紋章をちょっと舐めてたかもしれない。エンド然りハロハロ然り。
普通の紋章より圧倒的に強いとは分かっていたが、本当に次元が違う。
死屍累々は死に関する願いはなんでも叶えられるし、エヴァン(現コルレオ)の紋章術も色々できて、奇々改戒も含め、どれも規格外の強さで比べられないところは最強格の能力として最高。

「僕が消していた紋章術を 僕が戻した」
ここに関しては予想通り。コルレオ世界に紋章術が存在しない理由は、ハロハロが消した以外に思い浮かばなかった。
ただ、ハロハロは命と引き換えに紋章術を消失させたと思っていたが、エンドの化け物っぷりを見ると命を引き換えにする必要はないように思えてきた。ハロハロも母なる紋章だったわけだし、今のエンドでさえ完全ではない。ハロハロが死んだのは魔人の反発があったからで筋は通る。
んーけど、世界中の人々を殺すより世界から紋章術の存在を抹消する方が遥かに大変なのかもしれない。
人を殺すには紋章術を使う必要はないが、紋章術は紋章術で消す以外に方法はないし。

だからやっぱりハロハロは命を引き換えにした可能性もあるな。

コルレオ世界に紋章術が存在しない理由、ハロハロの能力が明らかになったことで他のキャラの記憶や今まで開示されてきたコルレオ世界の情報が改変されている可能性が出てきた。
私は何かしら改変されてる可能性があるかもとしか思わなかったが、コルレオの出自に関して改変されておりコルレオはハロハロとマママの実子ではというコメントを見つけた。コルレオは孤児だったし主人公の出生に秘密があるのは王道なんだけど、さすがにそれはないだろと思った。そうする目的や理由が全く分からない。
けど、コルレオとハロハロの髪がめちゃくちゃ似てるとは思う。

気になるのはマママの紋章術。(あとマママの先代魔王の紋章術)
(※マママについて色々考えたことをざっと書いていきますが、結論とか何もありません。)
マママは左腕を失ったが、治す方法はいくつかあるのでマママの紋章術も多分明らかになるはず。
自分のことを弱かったと言っていたが、果たしてどんな能力なのか?
弱かったということで考えられるのは、戦闘向きではない相手にバフやデバフをかける能力。
しかし、そのような能力でも優れていれば強いと言って良いと思う。
マママの能力は攻撃力もなく、味方をサポートすることもできない貧弱な紋章術だったのか?
そもそも本当にマママの能力は弱かったのか?
マママの相手は母なる紋章をもつハロハロだったわけで、それを前にしたらほとんどの能力は弱かったと言えてしまう。
能力は強くてもマママが扱えてなかった可能性もある。目的意識が強くないと紋章術の力を引き出せないし。
マママの紋章の継承時期についても考えたい。1巻のおまけページに
「首・手足首に付けている黒いファーは身分の高い魔人が身に付ける伝統衣装です。身に付ければ付けるだけ偉いと、幼少期の彼女は考え、習慣化しました」
とあるが、魔王でもない一般の魔人の子供がそんな伝統衣装を付けるのか?
もし幼いときから魔王であったなら、紋章の継承時期は早かったことになるので、紋章術が弱かったはずがない。
それとも、マママは身分の高い一族の生まれだったとか?マママの出身も気になる。
今回「ワシの生まれた地域」とあったが、それってパーシモット大陸内?パーシモット大陸も広いから言語に違いがあったり方言などがあったりしても不思議ではないけど。
マママの紋章継承時期が分かると、もう一つ見えてくることがあり、それはハロハロと先代魔王の時代の期間。ハロハロは生まれたときから紋章をもってたわけだが、先代魔王とはどういう関係だったのだろうか。パンネロを掘り下げると、そのあたりも見えてくるはずなのでたのしみ。
ファーを幼少期から付けていたことから、紋章継承時期を考えてみたが、子供のしたことに特に深い理由とかないかもしれない。偉いというのも支配とか人の上に立つという意味でなく、立派な人って感じだろう。(本当はハロハロに改変されてて、邪悪な野心をもってるが本来のマママで、それが1話の表紙で、、、それはあり得ないな)
弱い理由も継承時期についても出身についても考えすぎの可能性がありますね。
どの観点においても〝そうではない可能性〟があり、そういう考えは今までは記事に書かないこともあったのですが、やっぱり残しておいた方が良いと思ったので考えたことを書きました。
エンドを何とかした後のストーリーが全くわからないから、そもそもマママの紋章術が明らかになるかどうかも怪しいな。


魔王きみと一緒に歩むなら…うんと優しい勇者になるよ」(25話)
「…そうか優しいね 優しく育ったね」
嬉しげな優しい雰囲気を纏っている「優しく育ったね」。
ハロハロは、コルレオが優しいのは、優しく育ったのはマママと一緒に過ごしたからというのがちゃんと分かっている。
自分が信じた未来が叶っていた。マママが叶えていてくれた。
コルレオだけでなくマママへの想いも感じられて目頭が熱くなる。
ハロハロからコルレオへ受け継がれた善性はマママの教えの積み重ねによるものだということが本当に美しい。

勇者と魔王みんなを信じて無さ過ぎる」
「きっとたった一言かわすだけで 皆が平和に暮らせる可能性は常に存在しているとおもっているんだ」

先程の25話のセリフで「きみ」を「魔王」と書いてることに少し引っかかっていたが、今回ハロハロの考えを聞いて感動した。
ハロハロとマママだったから人と魔人が共存する平和な世界になったわけではない。その二人はあくまで成功例の1つでしかない。
どんな勇者でも魔王でも、誰とでも平和を実現することはできる。そうハロハロは信じている。
なぜなら「たった一言かわすだけで皆が平和に暮らせる可能性は常に存在している」から。
ハロハロの言葉で私もその可能性に期待してしまうのだが、期待せずにはいられなくなっているのが凄い。

「君が強い目的意識を持てば現状のエンドを殺すことは可能だろう」
とコルレオに告げたあと、「君はどうしたい?」と聞いて相手の意思も尊重しようとしている。
ハロハロ自身そうなってほしくはないはずだけど、それでもコルレオに問いかけたのは信じているからだろうな。

また出た蝶。何の意味があるんだ?
コルレオ世界の動植物はエンドのせいで死んでしまったからハロハロ復活に合わせて描かれることはないかなと思ってたら、精神世界で出てきた。
ハロハロの精神空間に出てきたんだから、ハロハロの心情や考えなどに関わっていそう。

コルレオ

〝理由のない涙はない〟
〝自分のために泣ける人は強い人〟
〝誰かのために泣ける人は優しい人〟

責任、後悔、大切な人たちを守りたいという決意から溢れたいくつもの涙。
自分のためにも誰かのためにも泣いた。
だから、「あなたは強くて優しい子」。

理由それを聞かずに無かったことにしたくない」
ハロハロにどうしたい?と問われ、得体の知れない魔王であっても涙を流したエンドに歩み寄りたいと答えるコルレオの真っ直ぐさが本当に良い。
その想いの根底にあるのはマママの教えなんだよな。
これまで描かれたいくつもの涙によってマママの教えがより心に響くものとなり、そしてそれが最凶の魔王エンドに対しても対話を諦めない理由になっているの美しい、素晴らしい、最高、エモい、ヤバい。(奇々改戒によって語彙力消失された)

紋章術「獅子凜々」
マママがコルレオの名に込めた想い、そしてコルレオがそこから自身の紋章術の名前を決めたことに胸打たれた。
カッコいい。声に出した時の響きもその意味も。
ハロハロは紋章術の命名は簡易強化と言っていたが、「コルレオにとって一番しっくりくる名前」をつけられた獅子凜々は超絶強化されているはずだ!

コルレオと獅子の関連については2話のセンターカラーや4話のサブタイ「その獅子 雄々しく起つ」で仄めかされていた。
また、ジャンプの魔々勇々第1話予告ページ 「勇気『凛々』で魔王に立ち向かえ…!!」とあったが、偶然だったのか、意図したものだったのか、どちらなのだろうか。予告ページに作者が関わることってあるんですかね。展開を知る担当が考えたのかな。ジャンプの予告やおまけのページって新人の人が作ってるイメージがあるけど。
1話の予告ページはRPG感満載かつ四字熟語もたくさん載ってておもしろいのでぜひ見てみてください!

エンド

異様な化け物の姿のエンドだが、本体というか本来は普通に人型のようだ。
幼い女の子に見えたが、男の子にも見える。紋章を一切消費してないのが異常。
「〝対話〟を選んだコルレオ。死を司る異形の魔王、その心根は果たしてー…」
煽り文がいい仕事してる。
1話から謎だったエンドについて明かされるのが楽しみ。
コルレオとどのように対話するのだろうか。そもそも応じてくれるのか。

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